理学療法国家試験対策!糖尿病とはどんな病気?症状、合併症、を分かりやすく解説!ただ暗記して覚えている人は危険!

国家試験対策

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こんにちは!理学療法士のるーたんです。

本日のテーマは糖尿病

 

理学療法や作業療法の学生さん、また一般の方にも分かりやすく糖尿病について説明していきたいと思います。

 

説明の前に学生さんへ一言

糖尿病やその他の疾患(病気)について覚える時は、全て暗記はNG

病態をしっかりと理解することで、おのずと症状や合併症は自分で考えることができる

 

因みに厚生労働省の調査によると、

「糖尿病」の患者数は328万9,000人となっており、過去最高となっています。

また「糖尿病予備軍」も含めると2,050万人です。

この値は成人の5人に1人が糖尿病あるいは糖尿病予備軍とされています。

増えているということは、国家試験にも出やすい??

糖尿病とはどんな病気?

では、初めに糖尿病を知る前に、正常の状態を知る必要があります!

〈正常〉

食事をする⇒腸からブドウ糖(グルコース)を吸収し、血液中のグルコースが増え血糖値上昇

⇒血糖値が上がると膵臓ランゲルハンス島B細胞よりインスリン分泌

⇒グルコースをグリコーゲンとして肝臓や筋・脂肪組織に取り込まれる⇒血糖値が下がる

 

糖尿病はどうでしょうか。2パターンあります。

糖尿病パターン①

食事をする⇒腸からブドウ糖(グルコース)を吸収し、血液中のグルコースが増え血糖値上昇

⇒ランゲルハンス島からインスリンが出てこない!!インスリン分泌障害

⇒血糖値は上昇したまま

 

 

糖尿病パターン②

食事をする⇒腸からブドウ糖(グルコース)を吸収し、血液中のグルコースが増え血糖値上昇

⇒血糖値が上がると膵臓ランゲルハンス島B細胞よりインスリン分泌

インスリンの効き目が弱く肝臓や筋・脂肪組織に糖を取り込めない!!

⇒血糖値は上昇したまま

 

糖尿病パターン①を1型糖尿病

糖尿病パターン②を2型糖尿病

という。

 

まとめると

糖尿病は2種類ある

1型糖尿病はそもそもインスリンが出ない(インスリン分泌障害)

2型糖尿病はインスリンは出るが効き目が悪い(インスリン拮抗性亢進)

 

糖尿病を理解する上で必要なワード(血糖値、HbA1c、ホルモン、臓器)

糖尿病を理解する上で、知っておくべきワードを紹介します。

・血糖値(グルコース、グリコーゲン)
・HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
・ホルモン(グルカゴン、糖質コルチコイド、カテコールアミン、成長ホルモン、インスリン)
・臓器(膵臓、肝臓、筋・脂肪組織)

1.血糖値(グルコース、グリコーゲン)

血糖値とは血液中の糖(グルコース)濃度のことです。

★正常値:空腹時血糖値110mg/dl未満 かつ 75g経口ブドウ糖負荷試験140mg/dl未満
★糖尿病:空腹時血糖値126mg/dl以上 随時血糖値200mg/dl以上
75g経口ブドウ糖負荷試験200mg/dl以上  3つうち1つでも当てはまれば糖尿病

 

〈75g経口ブドウ糖負荷試験とは〉
10時間以上絶食(空腹時血糖値測定)⇒
75gのブドウ糖を経口摂取⇒
摂取後2時間経過した際の血糖値を測定⇒
出た数値のこと

また、次のような疑問を抱く人はいませんか?

グルコースとグリコーゲンってどっちも糖だよね?

何が違うのさ!!

このような疑問を持ったことはないでしょうか。

私は学生時代に理解するまで時間を要しました(笑)

 

グルコースとは単糖 糖が1つの状態

グリコーゲンとは多糖 糖が複数集まった状態

 

・グルコースとグリコーゲンを比較してみましょう。

グルコース(単糖) グリコーゲン(多糖)
働き 血液中から全身の細胞へ取り込まれ、栄養を与える 貯蔵する時の形、特になし
いる場所 血液中 肝臓や筋肉(貯蔵されている)
不得意なこと グルコースの形では貯蔵出来ない グリコーゲンの形では血液中に出ていけない

 

なんとなく区別がついてきたでしょうか。

 

つまり

・血液中にはグルコースがいる。グルコースが多いほど血糖値は上昇する。

・血糖値を下げるためにグルコースが集まりグリコーゲンとなる。このグリコーゲンは肝臓や筋肉の中に保管される。

・血糖値を上げるためにグリコーゲンが分解されグルコースとなる。血液中のグルコースの割合が増加し、血糖値が上がる。

これをまずは理解する!

2.HbA1c

HbA1cとは、HbAにグルコースが結合した糖化ヘモグロビンのこと・・・

へ~で聞き流して大丈夫です(;^ω^)

 

大事なのはHbA1c合併症と相関(関係)があること!

長期間(2カ月)の平均血糖値を反映していること!

正常値:4.6~6.2%  糖尿病:6.5%以上

 

3.ホルモン

次に血糖値を調節するホルモンを紹介します。ざっくりこの2つに分かれます。

・血糖値を上げるホルモン(グルカゴン、糖質コルチコイド、カテコールアミン、成長ホルモン)
・血糖値を下げるホルモン(インスリン)
血糖値を上げるホルモン=インスリン拮抗ホルモンとも呼ばれる
グルカゴン:膵臓ランゲルハンス島A細胞から分泌
糖質コルチコイド(コルチゾール):副腎皮質から分泌
カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリンのこと):副腎髄質
成長ホルモン:下垂体前葉から分泌
血糖値を下げるホルモン
インスリンのみ!!!

血糖値を上げるホルモンはたくさんあるのに

下げるホルモンは1つだけだね!!

私の考えですが、大昔の人類は狩りをして生活していました。

しかし現在と違って毎日狩りが成功するとは限りません。低栄養だったのでは??
そこで栄養素でもあるグルコースを増やすホルモンが多く発達し、微調整のためインスリンのみが血糖値を下げるホルモンとして出てきたのではないでしょうか・・・。
あくまでも推測です( ´∀` ) 覚える必要はありません!!
ここで大事なのは、
血糖値を上げるホルモンは何か下げるホルモンは何か。
そのホルモンはどこから分泌されるのか。
ここは覚えるしかないと思います。

4.臓器(膵臓、肝臓、筋・脂肪組織)

最後に臓器ですね。

あっさりといきましょう。

 

膵臓は主にランゲルハンス島A細胞、ランゲルハンス島B細胞に分かれます。

A細胞からは血糖値を上げるホルモン(グルカゴン)が分泌する。

B細胞からは血糖値を下げるホルモン(インスリン)が分泌する。

 

肝臓や筋・脂肪組織は糖を蓄えておく場所です。

ここで復習。糖を蓄える時はグルコース?グリコーゲン?

 

 

 

 

答えはグリコーゲンですね。

以上!

糖尿病の症状

これらは高血糖となった時に現れる症状です。

・多尿
・口渇
・多飲
・体重減少
・易疲労性

これを丸暗記することは可能ですが、他にも覚えることがあって大変ですよね。

私は暗記が苦手なので理屈を考えて学びました。

 

私の考えを簡単に説明します。

多尿とはおしっこが多い状態ですね。なぜおしっこが多くなるか。

それを理解するためには糖の性質をまず知りましょう。

糖は水を吸収します(浸透圧物質)。これが分かれば大丈夫。

糖尿病になると血液中に糖が多い状態⇒おしっこの元となる原尿にも糖が多く含まれる

⇒本当は糖を再吸収するはずだが、糖が多いため再吸収が間に合わない

尿と一緒に糖も排出⇒糖は水を吸収するため、より多くの水を尿として排出してしまう

これが多尿の原因です。

 

では、多尿になれば身体の水分は減少しますよね?

身体が水分を欲していれば、水を飲みたくなるはずです。これが口渇多飲

 

そして体重減少・易疲労性はなぜ生じるか?

インスリンが効かない又は働かない⇒各細胞へ糖が取り込まれない

⇒細胞はエネルギー不足(易疲労性)⇒エネルギーを作るため新糖生が促進脂肪が分解される

体重減少が生じる

 

あ、申し訳ありません。新糖生の説明をしていませんでした。

新糖生とは、肝臓でアミノ酸やピルビン酸、乳酸などから糖を作るといった機能のことです。このピルビン酸とは脂肪のことです。

つまり

細胞がエネルギー不足になれば、糖をもっと作らなくちゃ!と勝手に判断してしまい、新糖生が促進されます。(血液中の糖は多いが、細胞内の糖が少ないため、このようなことが生じてしまう)

 

糖尿病の合併症

糖尿病には急性合併症慢性合併症があります。

急性合併症

急性合併症としては昏睡状態に陥ります。

原因は2つあり、高血糖によるものと、低血糖によるものがあります。

 

高血糖によるもの(①糖尿病ケトアシドーシス、②高浸透圧高血糖症候群)

①糖尿病ケトアシドーシス

高度なインスリン不足インスリン拮抗ホルモン分泌が重なることで高血糖(250ng/dl)の状態

糖新生によって脂肪が分解され、脂肪分解時にケトン体と呼ばれる酸性の副産物が生じます。

このケトン体が蓄積することによって、体内は酸性に偏ります(PH7.3未満)

体内が酸性に偏ることをケトアシドーシスといいます。

 

・糖尿病ケトアシドーシスの症状

脱水症状

意識障害:脱水により血液循環が悪くなり、脳に血液が供給しにくいため生じる

クスマウル大呼吸(深くて長い呼吸)⇒これがキーポイント

 

とりあえず、糖尿病ケトアシドーシスといったらクスマウル大呼吸!!

 

 

②高浸透圧高血糖症候群※高齢者の2型糖尿病の方に多い

高血糖による多尿+食欲不振や下痢(高齢者に多い)による脱水が重なることで生じます。

高浸透圧高血糖症候群の症状

著しい高血糖(600mg/dl)

高度な脱水による循環不全意識障害

 

🌟①糖尿病アシドーシスと②高浸透圧高血糖症候群の違い

①ではアシドーシスを生じるが、②では著しいアシドーシスを認めない
低血糖によるもの

激しい運動、過度な食事制限、過度なインスリン注射などで生じます。

まずは血糖値70mg/dl以下になることで、

身体が血糖値をあげようとするため交感神経が活発となります。

交感神経が活発になると発汗頻脈顔面蒼白等が生じます。

 

さらに血糖値が低下し50mg/dl程度になると、

脳へ栄養(糖)運ばれずに頭痛目のかすみ生あくびが生じます。

 

血糖値が30mg/dlまで低下すると昏睡状態に陥ります。

 

 

 

 

 

 

慢性合併症(3大合併症)

慢性合併症で大事なことは、糖尿病の3大合併症です。

糖尿病性神経症

糖尿病性腎症

糖尿病性網膜症

この3大合併症は共通点があり、すべて細かい血管の狭窄によって生じます。

細かい血管であればあるほど狭窄しやすいです。

 

糖尿病性神経症

早期から出現し、合併頻度も高いです。

神経そのものを栄養している血管が狭窄するため、各神経の働きが機能しなくなります。

 

特に狭窄を受けやすい神経は、上肢下肢遠位部の感覚神経です。

より遠位部の方が神経が細く狭窄しやすいため、両側の上下肢遠位部から感覚障害が生じます。

これを手袋・靴下型の感覚障害といいます。よく国家試験で見られるワードですね。

 

そのほか、自律神経障害脳神経(特に外眼筋、顔面神経)麻痺も生じることがあります。

 

糖尿病性腎症

糖尿病発症より5~10年経過した人に見られます。

日本で透析療法導入の原因第1位がこの糖尿病性腎症です。

 

病態としては

高血糖が持続したことで、腎臓内の糸球体構造が破綻

⇒体内の老廃物をろ過出来ない(腎不全)

⇒糸球体基底膜構造が破綻することでタンパク質が漏尿する(たんぱく尿)

 

糖尿病性網膜症

糖尿病患者の40%に合併しています。

 

病態

眼球の毛細血管の血流障害が生じる

⇒網膜の血流流入量が減少するため、網膜は酸素不足となる

⇒酸素を運ぶために新生血管が増殖する

新生血管が増殖することは良いことだと感じるが、新生血管は薄く脆弱です。

そのため、軽い運動などで血圧が上昇すると、血管が破綻大量出血が生じます。

大量出血が生じると失明してしまいます。

まとめ

今回糖尿病についてまとめてみました。

しっかり病態を理解することで症状は予想することが出来ると思います。

 

実際に私が学生だったころ、暗記ですべてを覚えようとしている人はたくさんいました。

すべてを暗記できれば良いのですが、私は暗記が大の苦手だったので出来るだけ根拠を理解出来るように勉強をしました。

具体的には、友達と協力しつつ、お互いが分からないことについてネットや参考書で調べ、どうしてそうなるのかを説明し合う、ことを続けていきました。

 

そうすることで、症状や現象を暗記することなく頭に入れることが出来ました。

 

 

国家試験を乗り越えるためには暗記よりも理解が大事だと思います。

皆さま、国家試験を無事突破し、理学療法士という素晴らしい職に就いていただければ幸いです。

 

長くなりました。最後まで読んで頂きありがとうございます。

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